2020年 02月 11日
サッカーやバスケットボール、バレー、野球、どんな球技でも素早い状況認知と判断が求められます。
瞬時にフィールド上の自分と味方、相手の位置、ボールの動きを正確に認識すること。そして次のプレーのために自分と周りがどう動くのか。予測と認知、判断の連続です。
各競技の技術を身につけることもですが、この状況認知・判断の能力を高めることが大切です。
幼児や小学校低学年の子どもの球技を想像してみましょう。
手や足でボールを自由にコントロールしながら、広く周りの状況を把握してプレーできるでしょうか。
ボールを扱うので精一杯、ボールを中心とした限られた視野でのプレーが多いと多いと思います。
このような状態の試合ばかりしていては、必要な状況認知や判断能力が鍛えられません。
どこに敵・味方がいるだろう?どう攻めたら上手くいくだろう?どこにパスをしたらよいだろう?といった状況判断と発想、感覚。
小さなときから磨いておきたいのはボール操作の技術や体力だけでなく、これらの能力・感覚です。
ではその能力を育てるためにどうするのか、そこで重要になるのがオニごっこなどの遊びです。
オニごっこでは走り回るだけでなく、オニがどこにいるのか常に注意する必要があります。
オニの位置や距離(認知)、誰を狙っているか、どこに移動しようとしているのか(予測)、どこに逃げたらよいか(判断)、どうやって逃げよう、隠れてみようか(発想)…といったことの連続です。
走って体力がつくからいいですね、ということではなく
オニごっこのような遊びは、スポーツに不可欠な頭の良さ、感覚・センスを育てるために必要です。
ですから専門競技のゲームをする前に、ボール操作能力がまだ未熟な小さな子の場合は、オニごっこのような遊びがそれらの能力を鍛えるために非常に大切なのです。
高橋 彬